2018年はトルコリラが様々な通貨に対して乱高下していますね。

 

本記事ではトルコリラ/円の通貨ペアでの一日の価格変動幅についてお伝えします。

 

トルコリラの変動幅を知る前にトルコという国がどのような国なのかを詳しく知りたい方はこちらのリンク「トルコの情報」から当サイト内の別記事を確認ください!

トルコリラ/円の一日での価格変動幅

トルコリラ/円の2008年1月1日~2018年8月14日の期間での一日の変動幅をグラフ化しました。

 

トルコリラ円の一日変動幅 20080101-20180814

 

トルコリラ円の一日変動幅詳細数値

 

上記は、円ベースでの変動幅を示しており、2008年以降でトルコリラ円が一日で最も変動した日は2008年10月28日で8.09円の暴落でした。

 

仮にFX取引でポジションを持っている時にここまでの変動が起きたらほぼ間違いなくロスカットになりますね…

 

一日のトルコリラ円の値動きとしては一円未満の変動が約77%を占めており、平均変動値は0.81円となっています。

 

2円以上の値動きが約9%あるため、FX取引を行う人はこの変動幅を頭に入れつつレバレッジのコントロールをすることをオススメします。

 

トルコリラ円の最大変動日

上記グラフでは円ベースでの変動幅を表しましたが、続いては変動率ベースで過去に大きく変動した日TOP10をご覧ください。

 

トルコリラ円の一日最大変動率 top10 20080101-20180814

 

先程説明した円ベースで最も変動した2008年10月28日は変動率で見ると過去2番目に大きな暴落でした。変動率としては14.29%です。

 

変動率ベースでの過去最大のトルコリラ変動日は、2018年8月10日の28.17%でした。20.02円から一時15.62円までの大暴落を起こしており、トルコリラショックといわれています。

 

TOP10の中で、2018年と2008年が圧倒的に多い事が分かるかと思うので、それぞれの年の変動要因を共有したいと思います。

 

2018年8月のトルコリラショックはなぜ起きたのか

トルコ経済の問題は、2018年に入ってからグローバル経済の大きなリスク要因として注視されています。

 

下図はトルコリラ円の2008年1月~2018年8月のチャートとなりますが、元々トルコリラはドルやユーロ、円に対して下落傾向をたどってきていました。

 

トルコリラ円価格推移チャート 2008年1月-2018年8月

 

特に近年はトルコの経済赤字の大きさやインフレ率の高さが問題視されており、加えて2018年現在の大統領エルドアン氏の独裁体制も注視されています。

 

この状況下で、下記2つの報道をきっかけに2018年8月10日のトルコリラ大暴落が引き起こされたとされています。

 

1.トルコで軟禁中の米国人牧師を巡って米国との関係が悪化

 

トルコが2016年7月のクーデター未遂に関わった容疑(本人は無罪主張)としてアメリカ人牧師を拘束しており、アメリカが強く釈放する様命じていますが、トルコが応じない状況が続いています。

 

この問題から米国はトルコに対して経済制裁としてアルミや鉄鋼関連製品に対して追加関税を行うとトランプ大統領自ら言及したことがあり、米国との関係悪化が金融市場で懸念されています。

 

2.欧州の銀行が抱えるトルコ向け債権の大きさを欧州中銀であるECBが懸念している

 

2018年8月のこのタイミングでECBの懸念報道がありました。2018年5月頃にもロイター社などの報道で言及がありましたが、トルコの外貨準備高は2018年度償還期限を迎える債務に対する比率が既に90%割り込んでいることが明らかになりました。これは新規の借り入れや外貨準備の積み増しがなければデフォルト(債務不履行)になる水準と言われています。

 

高いインフレ率によって苦しんでいるトルコなので、本来利上げを行ってインフレを抑える必要があるところですが、エルドアン大統領が利下げの意向を示しています。おそらく「利上げによって国債の利払い費用が増大」することを避けることが一つの理由にあるかと思います。

 

これらの経済的な問題と外交的問題によりトルコリラの大暴落は引き起こされたと言われています。

 

世界のヘッジファンドは2018年の初めからトルコリラに空売りを仕掛けているとも言われており、今後も機関投資家がどのような方針で市場に入ってくるかがカギを握っていると思います。

 

既に暴落し過ぎて反転していくのか、それとも8月10日の暴落は序章に過ぎなかったのかはなんとも言えないところですが、他の金融商品への影響もあるのでトルコ情勢については情報を追っていきたいと思います。

 

2008年のトルコリラ暴落は何が原因だったのか

リーマンショック

 

この年は2007年より発生したサブプライムローン問題を発端にアメリカの巨大投資銀行のリーマンブラザーズが破綻し、世界全体で大不況が起きました。
皆さんご存知のリーマンショックの年です。

 

リーマンショックの時は、トルコリラに限らずドルや円、日経平均などの先物指数、株価など世界の金融商品全てに大きな影響を与えました。

 

日本やアメリカなどの代表的な会社の業績などを見るとその悪影響の度合が分かるかと思います。

 

2008年のドル円相場については、以前下記リンクの記事で共有しているのでぜひチェックしてみてください。

ドル円における為替レートの一日の平均変動幅

 

本題に戻りますが、トルコリラなどの新興国通貨の暴落は、ドルキャリートレードが原因の一つだったと言われています。

 

この言葉から投資家の方が連想するのは、円キャリートレードかと思います。

 

円キャリートレードとは、低金利の円を売って、高金利のドルを買う投資戦略を意味しますが、より詳しく知りたい方は下記リンクより詳細記事をチャックしてみてください!

 

円キャリートレードとは

 

本題に戻りますが、2008年当時はドルを使用したキャリートレードが盛んになったと言われており、実際にドルの価値は2013年にかけてどんどん下落していきました。下記はドル円の2008年以降のチャートとなります。

 

ドル円の価格推移 20070402-20180817

 

サブプライムローン問題発生後、米ドル金利が下落すると予想したヘッジファンドなどの世界中の投資家がドルキャリートレードを仕掛けたと言われており、低金利の米ドルを売り、高金利のトルコリラや豪ドル、南アフリカランドを買う投資戦略が行われていました。

 

実際に米国の政策金利は日本以外の先進国の中で最も低金利となり、サブプライムローン問題が浮き彫りになる以前は、5%以上だった金利が翌年には2%程度まで下落しました。

 

ドルキャリートレードを行う投資家が増えたことにより、豪ドルやユーロなどの当時高金利だった通貨が上昇し、ドル売り&高金利通貨買いのポジションが積みあがっていました。

 

その後、2008年にリーマンブラザーズが破綻、AIG救済、ワコビア銀行破綻など米国で負の連鎖が相次ぎ、金融市場に大打撃を与えました。

 

これら米国を元にした信用問題が世界の国々にも影響を与え始めた為、ドルキャリートレードを行っていた投資家はポジションを解消したと言われています。

 

それによりトルコリラや豪ドル、ユーロ、ポンド、NZドルなどの高金利通貨が米ドルに対して一気に暴落したとされています。

 

これら高金利通貨の対円での大暴落は、高金利通貨の暴落に加えて、円が安全資産として買われたことも影響しています。
上図で確認出来る様に2008年以降、ドル円は過去最高値(円高ドル安)を更新していきました。

 

最後になりますが、トルコリラへの投資を検討している、又は既に行っている方に本記事の情報が役立てば幸いです。