ドル円為替レートは一日どのぐらい変動するか?

FXや株式投資、先物取引など全ての金融取引を行っている方にとって為替レートは非常に重要な指標かと思います。特に日本投資家にとって、ドル円の知識は必須項目ともいえます。

 

本ページでは、ドル円が一日にどのくらい変動しているか、及びその平均値や最大値を記述しています。

 

下記は、1990年1月~2016年12月間のドル円の一日における変動幅です。

 

ドル円為替レート 一日の変動幅 1990年1月から2016年12月迄

 

下記表には、上記グラフのデータを元に変動幅の平均値や最大値、最小値、更に変動幅が大きかった日の詳細が記載されています。

 

ドル円一日変動幅の平均値や最大値

 

上記表から分かる通り、1990年以降のドル円為替レートの平均変動幅は1.09円となっています。
約92%の日が2円未満の動きになっていることが分かります。

 

ドル円の一日の変動幅が大きかった日に着目すると、全ての日付で円高方向に暴落していることが分かります。金やスイスフランと同様、安全資産とされている円は金融危機など世界的な問題が発生した時に買われる傾向がある為、このような大変動がある時は円高になっています。

 

ドル円が大変動(大暴落)した日の出来事

下記チャートは、ドル円為替レートの1990年以降の推移となっています。為替レートの推移と共に変動幅の大きかった日を振り返ります。

 

ドル円 / 為替レート推移 / 1990年1月~2016年12月

1998年10月のドル円レート大暴落

1990年以降で最もドル円が変動した1998年10月は様々な問題が発生し、世界的な金融危機の年となりました。

 

この金融危機の原因としては、1998年8月にロシア政府のデフォルト9月に米国大手ヘッジファンドのLTCMが破綻したことによる金融不安です。

 

10月7日のドル円レート変動幅としては9.46円になっているが、10月6日~8日に掛けて134円台から111円台まで暴落しています。3日間で約23円の暴落となりました。

 

この一件の前の1998年6月には、アジア通貨危機の解決策として行われた「日米協調の円買いドル売り」が行われており、円高に誘導していた経緯もあります。

 

英国のEU離脱国民投票 / 2016年6月24日

英国(イギリス)で、EUから離脱の是非を問う国民投票が行われた日となります。

 

ドル円の変動幅としては9.37円でしたが、ポンド円では160円台から133円台と27円の急落を引き起こしました。これは為替レートの歴史の中でも最大級の大暴落でした。

 

国民投票が行われた背景としては、EUに加盟していることによる財政負担や移民問題などが浮き彫りとなり、国民投票で是非を問うことになりました。

 

2016年6月24日の開票開始前は、EU残留派が優勢と報道されていたこともあり、EU離脱が決定的になった時に大暴落が起きました。英国がEU離脱をすることにより、英国の財政面に悪影響が生じると投資家から判断され、円買いポンド売となりました。

 

リーマンショックによる世界的金融危機 / 2008年9月

2008年も歴史的な世界金融危機の年でした。2007年のサブプライムローン問題をきっかけに世界同時不況が始まり、2008年の米国大手の投資銀行であるリーマンブラザーズが破綻したことにより、世界的金融危機が顕在化しました。

 

リーマンショックと同月には、AIG国有化や米下院ショックなど他の要素もあり、更に金融市場が不安定になりました。その影響もあり、安全資産とされる円の購入や円キャリー取引ポジションの解消が発生した為、急激な円高となりました。

 

これらの影響により2008年10月24日には、ドル円為替レートは一時98円台から90円台と約7円下落しました。更に米国のVIX指数が89.53と歴史上最大値を付けました。

 

チャイナショック / 2015年8月

中国経済は急成長をしており、それに応じて上海総合指数も2015年6月に年初来高値をつけるなど好調でした。しかし、この過度な上昇への警戒感が市場に漂い、指数自体が下落し始めました。

 

そんな中、8月に公表された中国輸出入量の減少、製造業購買担当者景気指数のPMIが下落、更に人民元切り下げの報道が流れ、中国経済の景気悪化が顕在化し始めました。

 

中国の世界的地位として、既にGDPが2位と先進国の一員となっている為、中国の景気減速から世界経済の減速懸念が強まり、世界同時株安へと発展しました。

 

米国株式市場のP&G下落に伴う円高 / 2010年5月6日

アメリカの株式市場で、ダウ構成銘柄のP&G社の株価が62ドル台から39ドル台に下落した影響により、株式市場で混乱が生じました。

 

これは米国シティバンクの投資部門がP&G社の株をご発注した事が原因とされています。しかし、一部ファンドからはアルゴリズム取引によるフラッシュクラッシュだったとも噂されています。

 

この日、NYダウ平均株価は998ドル安の大暴落が起こり、円キャリー取引の解消が発生したことにより円高になったと言われています。

 

イラク湾岸戦争開戦日の円高 / 1991年1月17日

1991年の湾岸戦争では、有事のドル安と戦後のドル高となりました。この戦争は1月17日に開戦となり、2月中に米国を中心とした軍が勝利して終了しましたが、開戦日のドル円は138円台から132円台と一時6円も円高になりました。

 

湾岸戦争の経緯としては、イラクの海外収益の中心となる原油の下落が関係しており、原油価格を上昇させたいイラクがクウェートなどに産油国に減産依頼を行ったが承認されず、武力行使を行いました。

 

度重なるイラクとクウェートの問題に終止符を打つべく、米国を中心とした国連安保理が勧告をしていたが、イラクが無視していた為に多国籍軍によるイラクへの武力行使が行われました。

 

このような地政学的問題が起きた場合、円や金などの安全資産が購入される傾向があります。