金投資がなぜ注目されているか
金は古来から世界共通の資産として、非常に安定した地位を確立しており、投資においては安全資産としての位置づけで取引が行われています。
金に資産価値がある理由としては、金そのものの美しさや希少性が挙げられます。
希少性という点においては、人類がこれまでに採掘してきた金の総量は「15万トン」程度だと言われています。
2016年末時点で地球上に存在するとされる金の埋蔵量は合計57,290トンでした。
近年の金年間産出量は約3,000トンなので、単純計算で約19年後には金が枯渇状態になることになります。その為、希少価値が高いと言われているわけです。
上記記載の金埋蔵量や世界各国の産出量などの詳細が下記に記載されています。
世界の金埋蔵量
下記グラフは2016年末時点での世界全体の金埋蔵量となります。
.png)
出典:U.S.Geological Survey – Mineral Commodity Summaries
1位:オーストラリア 17%(9,500トン)
2位:ロシア 14%(8,000トン)
3位:南アフリカ 10%(6,000トン)
4位:米国 5%(3,000トン)
5位:インドネシア 5%(3,000トン)
6位:カナダ 4%(2,400トン)
7位:ペルー 4%(2,400トン)
世界合計:57,290トン
上記7カ国で世界の埋蔵量57%を占めています。オーストラリアやロシア、南アフリカは資源国の代名詞なので、やはり金の埋蔵量も非常に多いです。
主要国の金産出量推移(2001年~2016年)
下記グラフは主要国の金産出量推移になります。
出典:U.S.Geological Survey – Mineral Commodity Summaries
世界全体の年間産出量としては、2001年頃は2300トン前後でしたが、2015年には約3000トンと世界全体で産出量が増加しています。
国別で見た場合、2007年以降、中国が世界一の金産出国になっています。
2001年時点では200トン程度でしたが、2013年以降は安定的に倍以上の400トン以上産出しています。しかしながら金の埋蔵量が少ない為、近い将来減少する事が予想されます。
南アフリカは一時期世界一の産出量でしたが、2006年以降右肩下がりとなっています。しかし金の埋蔵量としては世界三位なので、今後も主要国の位置づけは変わらないことが予想されます。
2016年主要国の金産出量
上記主要国の産出量推移内で、2016年に注視すると下記のようになります。
出典:U.S.Geological Survey – Mineral Commodity Summaries
1位:中国 15%(455トン)
2位:オーストラリア 9%(270トン)
3位:ロシア 8%(250トン)
4位:米国 7%(209トン)
5位:カナダ 5%(170トン)
6位:ペルー 5%(150トン)
7位:南アフリカ 4%(140トン)
8位:メキシコ 4%(125トン)
9位:インドネシア 3%(100トン)
10位:ウズベキスタン 3%(100トン)
世界合計:約3,104トン
金(ゴールド)先物価格推移(1995年~2016年)
グラフ引用:XM
1995年以降での最高値は、2011年9月6日の「1923.7ドル/トロイオンス」でした。
この時リーマンショックから数年が経過していましたが、世界同時株安が続いていたことで株式投資への懸念が広まっていた為、安全資産とされる金が買われて高騰したといわれています。