リップル(XRP)は暗号資産の中でも最も実需が多く人気の通貨となっています。
既にリップルに投資している人、又は投資を検討している人向けに、リップルの仕組みを詳しく解説したいと思います。
リップル(XRP)の用途や目的
先ず初めにリップル(XRP)が実現しようとしている事を理解する必要があります。それは…
安価で高速な国際送金を実現
こちらが全てです。
リップルは通貨と通貨の橋渡し役となって、これを実現しようとしています。
これが「ブリッジ通貨」と言われる理由となります。
実際にXRPは手数料が安く、送金から着金までのスピードが他の暗号資産と比較して非常に速いです。
上記目的を実現する為にRippleNetと呼ばれるシステムを構築しており、その枠の中にxRapidやxCurrent、xViaというものが存在します。
RippleNetとは何か
リップル(XRP)を理解する上で欠かせないのが、Ripple Netです。
Ripple Netは、Rippleの国際送金システムそのものを指し、銀行や送金業者、デジタルアセット取引所などの法人が参加しています。
RippleNetに参加している顧客数は100を超えており、既に商用利用として75団体に利用されています。
RippleNetの送金システムは主にxRapid、xCurrent、xViaの三つのシステムで構成されています。
これら三つのシステムについて、簡単に説明していきます。
xCurrent | 送金元から受取先の両者でのリアルタイムな送金情報の可視化 主に銀行や送金サービスを行っている企業が導入 |
xRapid | 各通貨とXRPを即時変換して国際送金の決済を行う 主に大手送金サービス企業や銀行が導入し、流動性を提供 |
xVia | RippleNetへ接続する為のAPI 一般企業や中小銀行等が導入 |
上述した内容がRippleNet内の主なシステムのそれぞれの内容となります。
xRapidとは何か
xRapidは、リアルタイムでの通貨交換を行うRippleNet内の実送金を行うソフトウェアを指します。
その為、xRapidの導入先は国際送金を手掛ける送金会社となります。
下図を元にxRapidの役割を確認してみましょう。
送金元の銀行や企業がxRapidを経由して送金を行う事が出来るようになります。各国の通貨を交換する時に、暗号資産XRPに一度変換されるシステムになっています。
例
「日本円」→「XRP」→「EUR」
この通貨の変換と移動のプロセスを提供するのがxRapidとなります。
このように一度XRPに交換することにより、XRPの流動性が高くなり、ボラティリティを抑えることが出来ます。
xRapidを分かりやすく説明しているRipple社の公式動画があったので共有します。
xRapidに参加している主な企業
xRapidは2018年10月2日に正式に商用リリースされ、下記三社が同プロダクトの利用第一号となりました。
MercurayFX
ロンドンの国際決済サービスを提供する企業で、ヨーロッパとメキシコ間の取引にxRapidを利用します。
Cuallix
メキシコの金融サービス企業。
2017年10月からメキシコとアメリカkンでxRapidを使用した国際送金テストを実施していました。
Catalyst Corporate Federal Credit Union
米国の決済ソリューションを提供する共同金融機関で、加盟組織が安価で円滑な国際送金が行えるようにxRapidを利用します。
これら三社以外にもxRapidの導入を進めている企業を紹介します。
MoneyGram
米国の送金サービスを提供する企業で、世界第二位の規模を誇ります。
IDT Corporation
米国の電気通信関連の企業で、個人間の少額国際送金の低コスト化のためにxRapidを利用します。
Western Union
米国の金融及び通信事業を行う企業で、個人送金や企業支払い、貿易業務代行を行っている企業です。
160年の歴史を持ち、世界約200カ国で活動している国際送金サービスの最大手企業です。
xCurrentとは何か
xCurrentは、銀行と銀行を繋ぐ法人向けプロダクトで、送金元と受取先の両者でのリアルタイムな送金情報を可視化します。
xCurrentでは、ILP(Interledgeer Protocol)という「銀行や暗号資産などの異なる台帳」を繋ぐ技術を搭載しており、これにより送金を行う各銀行の台帳に接続することが出来ます。
この接続により銀行間でのリアルタイムなメッセージングが可能となり、取引前に決済内容の事前確認や決済後の着金確認を可能とします。
xCurrent自体は、あくまで「送金情報の伝達と可視化」を行う為のソリューションなので、xCurrent上では通貨の実送金は行われません。
その為、xCurrentを導入する企業は、通貨の実送金については既存の方法(ノストロ口座)かxRapidの利用を選択します。
xCurrentの解説動画を共有します。
xViaとは何か
xViaは、RippleNetに参加していない銀行や企業が簡単にRippleNetへ接続出来るようにする*APIとなります。
通常国際送金を行うには、大規模なシステムを導入しなければいけませんが、xViaを導入することにより、RippleNet外の企業がxVia経由でRippleNetへ接続して送金等を行うことが出来るようになります。
その為、普段から国際送金を行わない一般企業や中小銀行等が対象となります。
Viaは日本語で「~を経由して」という意味になります。その意味の通り、xViaを経由してRippleNetに接続することが出来るということになるので覚えやすいですね。
xViaで送金を行う際は、請求書などの情報を送金内容に添付することが可能です。
※APIとは
Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)のことで、自己のソフトウェアを一部公開して、他のソフトウェアと機能を共有することを可能とすることです。
ソフトウェアの一部をWeb上に公開することで、誰でもソフトウェアの機能を利用することが出来るようになります。
この機能を使うことによって、自分のソフトウェアに他のソフトウェアの機能を埋め込むことができるようになるので、アプリケーション同士で連携することが可能となります。
Rippleの目的が明確に説明されている動画を共有します!
XRP(リップル)の決済スピード
下記表は、主要な暗号資産の決済スピードを順位付けしたものですが、XRPは他の通貨と比較して決済にかかる時間が圧倒的に速いです。
上述してきた通り、XRPはブリッジ通貨として通貨同士の交換や決済に特化しているだけあって暗号資産界でトップクラスの速度を有しています。
順位 | 銘柄 | 決済スピード |
1位 | XRP(リップル) | 約3-4秒 |
2位 | Lisk(リスク) | 約10秒 |
3位 | ETH(イーサリアム) | 約15秒 |
4位 | XEM(ネム) | 約60秒 |
5位 | MONA(モナコイン) | 約90秒 |
参考 | BTC(ビットコイン) | 約600秒 |