仮想通貨自動売買ツールなら、ほったらかしで年率200%の利益が出ます!
このような謳い文句でAIや人工知能という言葉と一緒に、仮想通貨の自動売買ツールを販売している人が多く存在しますが、これらの99.9%詐欺です。
本記事で99.9%が詐欺だという理由をお伝えします。
AI自動売買ツールと聞くと興味が湧く
先ず初めにAI自動売買ツールという言葉は非常に興味深いですよね。
AI自動売買ツールなどのワードでGoogle検索すると、「一ヵ月で投資金額の20%儲かります」というような謳う文句の販売業者が複数出てきます。
(Twitterでも多いです)
これら販売業者の自動売買ツールは、数十万円などの金額で販売されているのが殆どで、中にはネットワークビジネス式で招待制のAI系ツールなんかもあります。
このようなツールが出回っているのは、「ラクして稼ぎたい」という人間の欲求があるからだと思いますが、そこまでいい話はほぼ存在しないと思ってほしいです。
私の見解としては99.9%詐欺だと思っています。
もちろん100%と言わない点にも理由があるので、後ほど説明したいと思います。
なぜ仮想通貨AI自動売買ツールは詐欺が多いのか
AI自動売買ツールには詐欺が多く、儲からないという事にはいくつか理由があります。
1.システムトレードの計算式は、結局人間が作っている
2.同じ計算式で毎年利益を出し続けるのは不可能
自動売買システムというのは、予め定めた計算式で仮想通貨を売買することになるので、人間が定めたルールの元、取引が行われます。
AI自動売買や人工知能売買ツールなどの言葉が横行していますが、AIなどは未だ人間が学習をさせている段階なので、完全にAIのみが判断をして全ての取引を行うことはありえません。
自動売買ツールなどは過去の統計の元、利益が出やすいパターンを検証して、取引ルールに作成しますが、相場は常に変化し続けています。
もちろん自動売買でも数ヶ月間利益が出るものがあると思いますが、永遠に同じルールで利益を出し続けられるはずがありません。
そんなものが存在するのであれば、個人、法人問わず誰もが使用しています。
投資のプロ集団である世界のヘッジファンドでも利益を出すために優秀な人材を何人も抱えて日々相場を研究しています。
そのような相場の世界で、そこら辺にいる一般人が作った売買計算式が勝ち続けられるはずがありません。
優良な自動売買システムなら高額で販売する必要がない
皆さん資産運用会社が提供しているロボアドバイザーをご存知ですか?
証券会社などの金融商品取引業者として国から認可を得ている資産運用会社が提供している資産運用サービスです。
代表格としては以下4つとなります。
(仮想通貨運用ではありません)
ウェルスナビ
楽ラップ
THEO(テオ)
MSV LIFE
これらサービスは、年率約1%という手数料で提供されています。
これらを紹介して何を伝えたいかというと、優良な資産運用ツールであればこれらサービスのように投資額に応じた手数料徴収などで運用されるはずです。
ネットで普及しているAI自動売買ツールは、高額で販売後は「そのまま使ってください」というものなので、その後の運用に責任を持てないということになります。且つ、作った段階の計算式で運用を続けるという事になります。
2017年の実績を調べたところ以下のような結果でした。
平均運用実績 | 最高運用実績 | 最低運用実績 | |
WealthNavi | 10.6% | 16.2% | 4.5% |
THEO | 6.2% | 12.9% | 1.9% |
楽ラップ | 10.8% | 15.6% | 4.1% |
MSV LIFE | 6.4% | 10.9% | – |
同年度で最高運用実績と最低運用実績がある理由としては、一つの会社でもいくつかのコースを提供しているので、コースによって運用実績が異なるということになります。
ただロボアドバイザーのサービスは開始から数年程度なので、長期期間投資を行った時にどのような結果になるかは分からないです。
それと2017年は世界的に見ても堅調な上昇相場だった為、収益を上げやすい相場状況だったという考え方も出来ます。(日経平均株価は年始19,594円から年末22,765円)
気になる方は、それぞれの公式サイトで詳細を確認してみてください!
選択肢の一つとしては十分良いかと思います。
ちなみに世界のヘッジファンドの利回りや資金力をランキングにした記事が有るので、興味がある人はチェックしてみてください。
そもそも人工知能(AI)での自動売買は存在するのか
この疑問に関する答えとしては、AI(人工知能)を用いたシステムトレードは存在します。
米国のゴールドマンサックスでは、2000年にニューヨーク本社では600人もの生身のトレーダーが株式を売買していましたが、2017年に本社に残っている生身のトレーダーは2名だと公表しました。ファンドマネージャーなどのトレーダーをほぼ全員解雇して人工知能などに精通するエンジニアを採用しています。
一般社会に流通しているAI自動売買ツールなどは過大広告や詐欺が多いですが、ヘッジファンドではAIを用いたシステムトレードが行われており、利益が出ているヘッジファンドは多々存在するので全てを詐欺とは言えないわけです。
しかし同じシステムで永久的に利益を出すことが出来ないので、上述した通りヘッジファンドでは高額な報酬で優秀なエンジニアを雇用しています。
それらエンジニアが日々相場研究をおこないつつ、今の相場に最適なアルゴリズムを人工知能に加えているわけです。
その為、AIを用いた自動売買トレードは行われていると言われていますが、一つのアルゴリズムが永久に利益を出し続ける、つまり人間の手を一切加えないというのは未だ不可能だという事を表しています。
AI自動売買ツールへの見解まとめ
これまでにお伝えしてきた通り、金融商品取引業者などの国からの認可を取っていない販売業者の売買ツールは購入しない方が良いと思います。
これまでの説明を簡単に纏めると以下のようになります。
・一つのアルゴリズムで毎年利益を出し続けるのは不可能
・優良な自動売買アルゴリズムであれば、最初から高額販売する必要がない
・大手ヘッジファンドでも優秀なエンジニアを抱えて人工知能を調整している
もちろん仮想通貨のAI自動売買ツールと謳っている商品で、成績を出しているものが存在するかも知れないので、全否定はしませんが、購入を検討している方は徹底的に調べてから購入することをオススメします。